昨年から神経科学というものを学んでいます。
その中で、痛みや疲れ、可動域制限などは、次の①〜③のような流れで脳が身体を守るために症状を出すと考えられています。
①身体(皮膚、筋肉、関節、目、耳など)からの不正確な感覚情報(触圧覚、視覚、バランス感覚、聴覚など)が脳に送られる
②脳は不正確な情報をまとめた結果、身体に危険が起きていると判断する
③危険と判断した結果、身体を守るために筋肉を硬くして防御したり、疲れや痛みを出して休ませるようにする
一般的な施術は様々な角度から③の結果を直接変えていく事が目的となります。
それに対して、神経科学を元にした『神経学トレーニング』は、③の結果を変えていく為に①の不正確情報を正確な情報に上書きして脳を安心させる事が目的となります。
例えば、大人になるとやる機会がなくなる『寄り目』
寄り目をやらない→目を寄せる運動に関わる神経や感覚に関わる神経を使わなくなる→脳への情報が不足する→脳が不安になって体の動きづらさを作り出す→肩こりや腕が上げにくくなる
という流れが出来上がっている可能性があります。
【興味がある方は以下の簡単なテストをしてみてください】
まずは首や肩、前かがみなど体の可動域や動かしやすさをチェックします。
※少しゆっくり動かしてもらうと分かりやすいです
・腕を伸ばしてペンを持ちペン先を見る
・ゆっくりと眉間に近づけてくる(ペン先が二重になる手前まで)
・最初の位置までゆっくりと戻す(この時もペン先をしっかりと見続ける)
・5回ほど繰り返す
・次はペン先を鼻先に近づける(先ほどよりやや下を見る感じ)
・同じようにゆっくり5回ほど繰り返す
終わったら、先ほどチェックした時と同じように体を動かしてみます。
もし『動かしやすくなった』『動かしづらくなった』のどちらかの反応を感じた場合は、
体を変化させていくのに神経学トレーニングが有効かもしれません。
簡単にお伝えしましたが、これが全てではありません。
実際はもっと複雑な内容になっていますので、もし興味がある場合は施術の際にご質問頂ければと思います。